(自分にとっての)争点は反緊縮
朝日新聞の候補者アンケートを利用して比例代表の投票先を選ぼうと思ってる。誰に投票するかほぼ決まってるけど改めてフラットに見てみる。
まず初めに財政赤字を過大視してないことが自分にとっては最も重要な点なので、財政赤字に関する『A国債は安定的に消化されており、財政赤字を心配する必要はない B財政赤字は危機的水準であるので、国債発行を抑制すべきだ』の質問に、『Aに近い』と答えた人だけをピックアップする。『どちらかと言えばAに近い』もふるい落とした。7人いたので以下に羅列。
大江康弘 自民
釜井敏行 共産
三宅博 お維新
渡辺喜美 お維新
朝倉秀雄 改革
大坂佳巨 改革
田中大助 改革
次に内容が重複するけど財政出動や消費税で絞り込むと渡辺、大坂の二人になった。大坂のブログを見てみたら悪い意味で面白い人みたいなので予定通り渡辺喜美かな。渡辺に投票することには不満はない(ただし身を切る改革には強くは反対しないけどやるよりはやらないほうがいい)けど、おおさか維新の会は緊縮志向の人が多いのでかなり引っ掛かる。
それにしても反緊縮という視点で選んだら、小さな政府志向のイメージが強い渡辺喜美を選ぶことになるとは。上記の最初の段階で左派政党の人は一人しかいない。一般レベルでは左派で反緊縮って人も結構いるはずだけど政治家は何でこうなんだろう?
現時点での緊縮財政が間違ってる理由
日本経済はデフレからの脱却途上で低金利かつ低成長というのが現状。財政危機どころか、消費税増税という不必要な負担増を行って財政拡張をしない政府が日本経済好転の阻害要因になっている。マスコミの間では痛みを強いる政治家こそが誠実な政治家であるという認識(自分はこれを「石破茂的ポピュリズム」と呼んでいる)が幅を利かせているが、不必要な痛みを強いる(さらにはそのことによって経済の停滞を招く)政治家は無能どころか有害な政治家でしかない。マスコミも同様。
緊縮派は将来世代へのツケを増やすななどと言って増税や歳出削減を主張するが、債務残高が増えても同様にGDPが増えれば財政が悪化したことにはならない。また、増大し続ける社会保障費を賄うのに増税や歳出削減という一過性の施策に頼るのは誤りである。目先の債務の絶対額に捉われて緊縮策を主張し経済成長を阻害する緊縮派こそが将来世代へのツケを増大させている主体だといっても過言ではない。
繰り返しになるけど、現状では政府がカネを集めて使わないのが日本経済の阻害要因になっている。何の痛みも負うことなく(あえて言うならデフレによってすでに痛みを負っているが)財政拡張をすることが、可能どころか必要。消費税減税や国債増発による財政拡張という政策は、現状では妥当な政策であるにもかかわらずポピュリストとの批判を招きがちである。上記のとおり要不要を問わず痛みを強いるほうがマスコミ受けがいいポピュリスト的な態度なのに。不当なポピュリズム批判に負けずに妥当な政策を主張する政治家が増えてほしい。