あの日食べたバターライスの不味さを僕達はまだ知らない。(実写版)

We still don't know the distastefulness of the butter rice we ate that day. (live-action version)

キャンディ・キャンディとモリー先生との火曜日、濃厚な人間関係

いがらしゆみこキャンディ・キャンディ

 「キャンディ・キャンディ」を読んだ。子供のころにアニメやってたけど本編を見た記憶がほとんどなくてテーマ曲だけ覚えてる。「笑って〜笑って〜笑ってキャンディ〜」なんていうくらいだから笑ってられない出来事が起こるのかなとは思ってたけど予想以上に強烈だった。身近な人の死とか。
 キャンディが手紙を書く場面が何回も出てくる。何も漫画から教訓めいたことを見出す必要はないんだけど、あえて(勝手に)教訓を読み取るとしたら、人とのつながりを大切にすること。悲しい出来事が起こるたびにキャンディは誰かの助けを借りながら立ち直っていくわけだけど、ただ運良く助けてもらえるというよりは(そういう部分もあるけど)、キャンディが人とのつながりを大切にしているから、いざという時に助けてもらえるのだと思った。

ミッチ・アルボム「モリー先生との火曜日」

 「モリー先生との火曜日」はノンフィクションで、著者ミッチが不治の病にかかった大学時代の恩師モリーのところに毎週火曜日ごとに通って、人生についてのいろいろな話を聞く(本人たちは講義と呼んでいる)という話。モリーは穏やかに死を受け入れて、周りの人に愛を注ぐことに専心している。
 内容的にはもっとモリー先生の考え方(というか、どうすればそういう考え方が出来るようになるのか)を知りたかった気がするけど、それよりもモリーとミッチの濃厚な人間関係の方がこの本の読みどころというか、肝のような気がする。濃厚な人間関係というのは確かに面倒臭いし(実際に読んでて面倒臭そうだなと思った)、嫌な思いをすることも多いだろうけど、こういう関係を持つということは幸せなことだと思った。