あの日食べたバターライスの不味さを僕達はまだ知らない。(実写版)

We still don't know the distastefulness of the butter rice we ate that day. (live-action version)

オックスフォード英語大辞典と現代オタク用語

博士と狂人―世界最高の辞書OEDの誕生秘話

OEDというのはオックスフォード英語大辞典(Oxford English Dictionary)のこと。

英語の全ての(解説によると1150年以降の全てらしい)単語とその語源(英語以外の言語も含めて)、綴りや意味の変遷などを収録することを目指し、過去のあらゆる文献を調べ上げて編纂されたもの。
収録語数41万語余り、引用文180万以上。
「博士と狂人―世界最高の辞書OEDの誕生秘話」は、そのOEDの編纂に尽力した二人の人物を中心にしたノンフィクション。
それぞれの生い立ちや仕事ぶり、二人の奇妙な関係と出会いが話の中心。地道な辞書の編纂作業の具体的な話も面白かったし、英語辞書の歴史、アメリ南北戦争などにも触れられててそこら辺も面白かった。

「辞典は史的記念物である」と、トレンチは述べた。「一つの観点から見た国家の歴史であり、言語がさまよいこんだ間違った道は……正しい道とほとんど同じくらい有益かも知れない」(p158)

現代オタク用語はOEDに載るか?

「現代オタク用語の基礎知識」という本を本屋で手にとって見たことがある。「知ってるだけで恥ずかしい」というコピー(というかタイトル)が秀逸。中身は結構知ってる言葉もあったけど、それはともかく、「博士と狂人」を読んでる最中にこの本を思い出した。何百年か経った後に21世紀初頭のサブカルやそこから生まれた言葉を研究する人がいてもおかしくないし、オタク用語から一般語化した言葉があれば、まともな国語学者が国語辞典を編纂するに当たって(または外国語でも)、語源を辿っていくとオタク用語に行き着くということもありえる。つまり、「現代オタク用語の基礎知識」が文献学のバイブルになるということもありえるんじゃないかということを思った。

著者のブログ
http://otakuword.com/
秋葉原の本屋にものすごく並んでるw


最大の英語辞典を作った人たち|最初の国語辞典を作った人|最大の国語辞典を作った人たち
OEDを全部読んだ人|ブリタニカ百科事典を全部読んだ人
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