あの日食べたバターライスの不味さを僕達はまだ知らない。(実写版)

We still don't know the distastefulness of the butter rice we ate that day. (live-action version)

【ネタバレ注意】WHITE ALBUM2

 WHITE ALBUM2最終話のラストシーンは学園祭でやった「届かない恋」。この曲は春希が歌詞を書いて冬馬が曲を書いたもの。当時の春希は冬馬に片想いしていた(そう思い込んでた)わけで、この歌詞は春希が冬馬への「届かない恋」を綴ったもの。それを雪菜が歌ってるという皮肉すぎるシーン(というか構成)。
 第6話に雪菜が「届かない恋」の歌詞を初めて見るシーンがあってそれが伏線になっている(下にネタバレがあるので注意)。

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【ネタバレ注意】ネタバレになるけどもう少し詳しく。

 北原春希、小木曽雪菜(せつな)、冬馬(とうま)かずさの3人(出逢うまでにも色々あるけど)で学園祭でライブをやった後に、雪菜が春希に迫る形でキスをして付き合い始める。この時点で雪菜は冬馬の春希への想いを知っている。知っててずっと3人でいようとか言ってたんだから考えてみれば雪菜も残酷だわね(終盤の展開は雪菜にも同情したくなるけど)。
 ちなみに学園祭でやったはずの「届かない恋」は学園祭の回(第7話)では放送されなくて不可解だった。
 ちょっと遡るけど学園祭の前日(第6話)、雪菜が「届かない恋」の歌詞を初めて見て何かを言いたそうにしている。そして一瞬下唇を噛むというシーンがある。つまりこの時点で「届かない恋」の歌詞は春希が冬馬への想いを綴ったものだということに気付いてたんだな。
 二人の想いを知っていながら自分の気持ちを優先した、これって男女逆だけど漱石のこころじゃないか!と思ってググってみたら原作ゲームの時点ですでに指摘されてた。
 冬馬は徐々に二人を避けるようになる(第9話〜)。この辺りは冬馬に同情しまくり。春希が冬馬を雪菜の誕生日パーティーに無理矢理連れて行こうとして口論になる(第10〜11話)。10話目と11話目のサブタイトルはともに「雪が解け、そして雪が降るまで」で、10話目の後半からは春希と冬馬の二人の出逢ってから現在までの話になっている。1回裏みたいな?

第10話から冬馬の台詞
「私の前から先に消えたのはお前だろ。勝手に手の届かないとこに行ったのはお前だろ。手が届かないくせにずっと近くにいろなんて、そんな拷問を思いついたのもお前だろ。なのに何で私が責められなきゃならないんだ。毎日毎日目の前で心抉られて。それが全部私のせいなのかよ。ひどいよ」
「どうして私の気持ち分かってくれなかったんだよ」
「バカのくせに私の想いを勝手に否定するな。私がつまらない男を好きになって何が悪い」
このあと雪菜待ちぼうけ→前年四月の春希と冬馬の出逢いという流れ。

 現在(次の年の二月)に戻って春希と冬馬がキス→冬馬が春希にビンタ→冬馬「何でそんなに慣れてんだよ。雪菜と何回キスしたんだよ」(第11話)

 海外で親と一緒に住むことに決めた冬馬は出発の前日に春希に電話をかける(第12話)。Twinkle Snowという曲がなかなか強烈。この流れでエッチする(最終話)。こっちのKは自殺せずに寝取ったのでした。
 冬馬が歩きにくそうに(意味深)春希の部屋を去った後、雪菜が春希の部屋を訪ねて来る。春希は雪菜に、冬馬の見送りに強引に連れて行かれる電車の中で全部話したらしい。その場面は描かれてない。
 空港で春希は冬馬を見つけて雪菜の見てる前で駆け寄ってキス。野獣だね。ビーストモードなの?
 その後また場面が飛んで春希と雪菜が二人で飛行機を見送っている。春希の背中にすがるように雪菜が立っている。この続きが冒頭に書いた「3人が本当に3人でいられた最後の瞬間」。
 しかしどの面下げてどんな会話したんだろうなあと。ここだけは解せない。どう考えてもあそこから二人で見送るまでの空白は埋まらないような気がする。

シークレットブログ(隠してないけどアクセスが全然来ないだけのブログですが)から転載。