今年の3月からSpotifyのRelease Radarをほぼ毎週聴いている。今年発表された楽曲で特に気に入っているものをまとめることにした。新曲のみで発掘音源などは含めてない。曲数は決めてないけど25というキリのいい数字になったのでこのままにするかもしれないし増やすかもしれない。2022というプレイリストに入れた曲は70曲90曲を超えている。
2022📌 - playlist by 犬っぽい人 | Spotify
曲名 - アーティスト名の順
The Reeducation of Mr Otheralisation - Justin Thurgur
イギリスのトロンボーン奏者。YouTubeの公式音源にはアフロキューバンジャズというタグが張られている。テーマの歯切れの良さがとにかく心地よい。ピアノソロのバックがアンサンブルになっていく流れもかなりいい。ピアニストはアドリブにあまり慣れてないのかなという感じはする。
Seasons of Baraka - Balimaya Project
イギリスのバンド。検索するとアフリカンジャズ、アフロジャズなどと言われている。コラがギターと同様にリズム楽器として使われていて、そのコラやマリンバが前面に出ている部分は静かなのか騒がしいのかよくわからないアフロジャズ、ホーンセクションによるリフはアフロビートっぽい。途中でストリングスまで入ってスペクタキュラーな展開もある。
Poise - Okon
本人のものと思しきインスタアカウントのプロフィールにはナイジェリアとベルギーの国旗が載せてある。1曲しかないのとグーグラビリティの低い名前のせいもあってかとにかく情報がない。ジャンル的にはオルタナR&Bってところかな。
Other Side - MATTERS UNKNOWN, Olivia Bhattacharjee
MATTERS UNKNOWNはNubiyan Twistというロンドンを拠点としたジャズコレクティヴ(と、どのページを見ても書いてある)のメンバーであるJonathan Enserのプロジェクト。シンガーのBhattacharjeeについては情報があまりない。南アジアにルーツがあるのは間違いなさそうだけど。
SMiLE - DOMi & JD BECK
フランス人キーボード奏者とアメリカ人ドラマーのデュオ。今年出たアルバムを何か1枚聴いてみたいという人がいたらこのDOMi & JD BECKのNOT TiGHTを推したい。Herbie HancockやSnoop Dogはともかく、Anderson PaakとThundercatがゲストとして参加している点も含めて。ジャンルはジャズとヒップホップとR&Bのブレンドという公式っぽい文章がある。まあヒップホップジャズとでも呼べばいいのかな。
Age Of Ascent - Kokoroko
イギリスのバンドで英語版ウィキペディアにはジャズとアフロビートのフュージョンなどと書かれている。動画もいくつか見たけど女性3人がフロント(トランペット、サックス、トロンボーン)で、曲によっては歌も歌う。この曲は上記のJustin Thurgurの曲のような歯切れの良さはないけどこの曲にはカチッとした演奏が合わなかったのかもしれない。YouTubeでこの曲のライブ演奏を見たらまあまあ下手だった。
Land of Twilight - Ìxtahuele
スウェーデンのエキゾチカバンドとのこと。エキゾチカというのは雑に言ってしまえば欧米人が南米風の音楽をやることだけど、南米音楽そのものという感じではなく、スウェーデンの土着的な音楽と混ざっているのかもしれない。曲が展開して特徴的な冒頭の部分に戻る流れが心地よい。YouTubeにインタビューの動画があって、バンド名の発音についてはイクスタヒューレとかイシタウーレとかいろいろな発音をする人がいて特に決まってないみたいな感じだった。編成はドラムとパーカッション×2(?)、ベース、ピアノ、ヴィブラフォンかな。
Maxad Shuno - Fridlyst
スウェーデンのヒップホップグループ。オルタナヒップホップって感じ(なんでもオルタナってつける人いるよね)。
T.R.O.Y. - Heroes Of Limbo
なぜかまたイギリスのアフロビート、ファンク系のバンド。曲はヒップホップの古い曲のカバーとのこと。
Hazel - Orgone
アメリカのバンドで、もともとはファンクバンドで、NEWTONEによるとこのアルバムでガレージロックの要素を取り入れたらしい。
Mennbo Wobi (feat. Ebo Taylor & Dela Botri) - Saltpond City Band, Ebo Taylor, Dela Botri
Ebo Taylorはガーナ音楽の大物。Saltpond City BandはTaylorのバンドらしいけど、86歳のTaylorがどれほど関わっているのかはわからない。この曲はキューバ音楽色が濃い。
Broken Flowers - The Shaolin Afronauts
オーストラリアのアフロビートバンド。この曲はスピリチュアルな感じもする。ウィキペディアによるとPharoah Sandersなどの影響も受けているらしい。
Sais (Egypt) - Chip Wickham
イギリスのジャズサックス、フルート奏者でこの曲ではフルートがフィーチャーされている。Roland Kirkなどの影響を受けているというのが納得できる感じ。
Welcome To My World - Ezra Collective
イギリスのジャズクインテット。アフロビートっぽさもあるけどラテン色が強い。ギターはメンバーにいないのでゲストなのだろうか。ギターよりキーボードのほうが存在感が薄い。
Abasi Isang - Camilla George
ナイジェリア生まれでイギリスを拠点にしているサックス奏者。編成はトランペットとギター入りのセクステット(かな?)。アフリカ色はあまり濃くなくて、テーマにはむしろハードバップ的なかっこよさがあるように感じる。
alright - Yaya Bey
Falling Fast - Myele Manzanza, Rosie Frater-Taylor
Manzanzaはニュージーランド人ドラマー、Frater-Taylorはロンドン出身のシンガー・ギタリスト。検索したらFrater-Taylorが若い白人であることに驚いた。インスタアカウントにはプライベートの演奏動画が上がっていて、George Bensonのようなボーカルとギターの一人ユニゾンをやっていたりする。リーダーアルバムはまだ聴いてないので聴くのが楽しみ。この曲はちょっとひねくれたR&Bという感じ。
This Is Me - Adriana Vasques, Bembe Segue, Da Lata
Ofelia - Daniel Villarreal
パナマ出身のドラマー、パーカッショニストで、シカゴを拠点とするオルタナラテンバンドDos Santosのメンバーとのこと。
music - cosmic collective
この曲はトリオ編成だけど、YouTubeを見た感じではキーボードとベースの2人のプロジェクトとみなしていいかもしれない。情報もあまりないしジャンルもよくわからないけどユニークな音楽をやる人たちという印象がある。
I’m Tight - Louis Cole
Mulholland Dr. - Bartees Strange
アメリカのシンガー・ギタリスト。インディーロック。アルバムの中ではわりとポップな感じの曲かな。
Old World Monkeys - The Seven Ups
On Dimanch Maten - Arnaud Dolmen
Matador - Jackson Mathod, Gabriele Pribetti, Harry Pope, Eoin Walsh, James Beckwith
THERE'S NO TELLING - Sam Gendel, Antonia Cytrynowicz
Needle and Thread - Victoria Victoria, Charlie Hunter
Zipcodes - Joey Bada$$
12月になってから書き始めても書けないだろうから11月に書き始めたけど案の定ろくに書き足さないまま年末になった。どうしても今年中に公開しなきゃいけないわけでもないけど、とりあえず公開して更新していくつもり(そのほうが編集しやすいので)。
12月31日にプレイリスト「2022」を聴きなおし終えて一応25曲に収まった。うすうす気づいてはいたのだけど、曲のタイプに偏りがある。似た感じの曲が多くなってしまったように思う。歌入りの曲が少ないのは自分としては意外だった。Spotifyまとめ2022を見る限りでは自分はインディ・ジャズというジャンルをよく聴いていたそうで(インディ・ジャズって何?って感じなのだけど)、Spotifyにインディ・ジャズ大好き野郎とみなされていたせいでこういう結果になった。