『クラシック名曲案内ベスト151』という本の電子版を買った。著者の柴田南雄は作曲家。
まえがきによると、N響の公演で配布されるプログラムに載せられたもので、NHK職員の前和男(まえかずお)を聞き手としたインタビュー形式になっている。
N響公演用であることによる特徴がいくつかある。
まず、この手の本にありがちなこの曲はこの指揮者のこのオケで聴けみたいな内容にはなっていない。ただし最後に各曲につき一枚だけ盤が紹介されている。パンフレットに載せられたのは1966~69年と1973年とのことだけど、それより新しい録音が挙げられているので、これは書籍化に際して加えられたものだろう。
オーケストラで演奏されるものばかりで、交響曲、協奏曲以外にはオペラの序曲や宗教曲などが挙げられている。
名曲を網羅的に紹介しようという内容ではないので、例えばベートーヴェンの交響曲第9番が載ってなかったり、逆にこの手の本ではあまり見かけないJ.C.バッハのシンフォニアが載っていたりする。網羅的なものを求めている人にはお薦めできない。